アルゴリズム（あるごりずむ）

アルゴリズムは「問題を解決するための方法」を意味し、一般的にはプログラミングにおいて使われる単語です。SEOにおいては検索エンジンによるインターネット上の検索順位を決めるためのルールを指します。アルゴリズムは検索エンジンにより異なりますが、なかでもGoogleが世界トップシェアを占めているため、SEOにおいてはGoogleのアルゴリズムを理解することが重要になります。

Googleのアルゴリズムは、Googleの検索エンジンがインターネットでの検索順位を決定するためのルールのことを指します。検索結果上位を狙うためのSEOにおいて、Googleのアルゴリズムに合わせた対策は必要不可欠といえます。Googleのアルゴリズムは200以上の項目からなるとされていますが、アルゴリズムの具体的な項目数や内容は公開されていません。そのため全てのアルゴリズムの項目を満たすことは困難ですが、一部公開されているアルゴリズムがあるため、それをもとにSEO対策をとることは可能です。

Googleのアルゴリズムにおいて主要とされているのがユーザーの検索意図の把握です。Googleのアルゴリズムにおけるユーザーの検索意図は「Know（何かを知りたい）」「Go（どこかに行きたい）」「Do（何かをしたい）」「Buy（何かを買いたい）」の4つに分類できるとされています。検索キーワードからユーザーが何を求めているのかは、検索結果上位記事の内容から推測することが可能です。上位表示されている記事はGoogleのアルゴリズムにおいてもユーザーの検索意図に合っていると判断できるため、コンテンツ作成前に上位記事の確認は必須といえます。

Googleのアルゴリズムでは検索キーワードとWebサイトの関連性も評価基準となります。関連性は検索キーワードの使用頻度やタイトル・見出しといった使用箇所などから分析されます。検索キーワードをタイトルや見出しに使用するのはSEO対策においても重要ですが、ただキーワードを多用するだけではアルゴリズムの評価にはつながりません。キーワード数を増やすことだけに注力してしまい、ユーザーの検索意図とかけ離れてしまったり、意味の伝わらない文章になってしまったりするとSEOの評価において逆効果となるため注意が必要です。

コンテンツの品質もGoogleアルゴリズムの評価においては重要で、コンテンツの質を上げるにはE-E-A-Tを満たすことが大切です。E-E-A-Tとは「Experience（経験）」「Expertise（専門性）」「Authoritativeness（権威性）」「Trustworthiness（信頼性）」の略で、Googleの検索品質評価ガイドラインで定義されている評価基準のことを指します。E-E-A-Tを満たすためには一次情報をもとにしたコンテンツ作成、国や専門機関などが出している根拠のあるデータを引用する、そのほか専門家や専門機関に監修依頼をするといった方法があります。とくにYMYL（Your Money or Your Life）と呼ばれる健康、金融、法律、政治などのジャンルを取り扱う場合はアルゴリズムによってより厳しく評価されるため、E-E-A-Tを満たすことはSEO対策のなかでも重要度の高い項目になります。

WebサイトのユーザビリティもGoogleアルゴリズムで評価される要素のひとつです。ユーザーによってWebサイトを閲覧するときの端末やブラウザは異なります。端末はパソコンやスマホ、タブレットなど、ブラウザはGoogle ChromeやSafari、Microsoft Edgeなど、さまざまな組み合わせが考えられます。アルゴリズムによりユーザビリティが低いとされるとSEO評価も下がってしまうため、どの組み合わせでも問題なく表示されるよう対策が必要です。Webサイトの表示速度向上もユーザビリティを上げるために必要な要素です。Webサイトの表示速度はGoogleが提供するPageSpeed InsightsというツールやGoogle Chromeの拡張機能であるLighthouseで確認が可能です。このようなツールを活用し、SEO評価が低下しないよう定期的な確認が必要になります。

内部SEO対策として内部リンクを適切に設置することも、Googleアルゴリズムの評価基準を満たすためには有効です。外部SEO対策では被リンクの獲得がアルゴリズムの評価向上につながります。専門機関からの被リンクを受けた場合にはコンテンツの信頼性も向上し、SEO評価の向上も見込めます。被リンクを受けるためには質の高いコンテンツを継続して公開していくことが求められるため、長期的にSEO対策に取り組む必要があります。

Googleのアルゴリズムは不定期に更新されますが、なかでもアルゴリズムのコアアップデートと呼ばれる大きな更新が行われることがあります。アルゴリズムのコアアップデートにより、他社のWebサイトの評価が上がった結果、相対的に自社のWebサイトの順位が下がる可能性もあります。自社のWebサイトのSEO評価が低下したということに直結しない場合もあるため、コンテンツ修正などの対策を行うかどうかは慎重に見極める必要があります。Googleアルゴリズムのコアアップデートはユーザーファーストの観点で行われると考え、アップデートに関係なく定期的に自社のWebサイトの状態を分析していくことが大切です。