SEO(えすいーおー)
SEO(Search Engine Optimization)は検索エンジン最適化といい、検索結果でWebサイトを上位表示させることを目的とした取り組みを指します。現在日本において最も利用されている検索エンジンはGoogleです。ほかにもBingやYahoo!などがありますが、Googleの検索アルゴリズムを使用しているため、一般的にSEO対策はGoogleのガイドラインを基準として行われます。検索エンジンではクローラーと呼ばれるプログラムがWebサイトを構成するHTMLなどのデータを収集・登録し、表示順位を決定します。SEOを施す目的は、この検索エンジンのアルゴリズムや仕組みを理解し、アルゴリズムに準拠してコンテンツを最適化することです。これにより、検索エンジンがコンテンツの内容や価値を正しく評価し、検索クエリに対して関連性の高い適切な結果を提供できるようになります。適切なSEO対策を行うとWebサイトが検索結果上位に表示されるようになり、オーガニック検索からのアクセス数が増加します。SEOによってWebサイトが多くのユーザーの目に留まることは、ブランドの知名度向上、売上の増加といったマーケティング目標の達成に効果的です。また競合サイトのSEO分析は、自社の商品・サービスの強みやユーザーのニーズ把握につながり、マーケティング戦略へ活かすことができます。
具体的なSEO対策としては、まずキーワードリサーチがあげられます。検索エンジンはユーザーに対して有用で価値のあるコンテンツを評価し、提供することを重視しています。ターゲットとするキーワードを調査・選定し、ユーザーの検索意図に沿った関連性や質の高いコンテンツへ最適化することで、検索順位の上昇が狙えます。またタイトルタグやメタディスクリプションなどのメタデータにも適切なキーワードを配置することで、検索エンジンとユーザーにコンテンツの内容を明確に伝えることができます。キーワードリサーチはマーケティング活動の観点から見ても、ユーザーの興味関心や行動を把握できる大切なプロセスであり、SEOに必須の要素となっています。SEO対策では、コンテンツ内容の質を高めるだけでなく、Webサイトに訪れたユーザーが快適に閲覧・行動できるようにUI/UX(ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス)の向上も行う必要があります。近年インターネット検索で使用される端末は、パソコンよりもスマートフォンの割合が多く、モバイルマーケティングは検索エンジンから重要視されています。そのため文字のフォントや画像の大きさなどを調整し、小さな端末からも閲覧しやすいモバイルフレンドリーなWebサイトを目指すことがSEO対策として効果的です。また使用端末に関わらず、サイトの読み込み速度を改善することもUXの向上につながり、検索アルゴリズムの評価に影響を与えます。
SEOのマーケティングにおける役割は、Webサイトからの見込み顧客の獲得です。SEO対策を施してコンテンツが上位表示されると、明確な目的を持ってキーワードを検索する顕在顧客のアクセス数の増加が見込めます。検索時点では具体的な商品・サービスを知らないユーザーに対しても、ブランド認知を獲得でき、潜在顧客に対してのマーケティングとなり得ます。そして提供されるコンテンツの質が高いほど、ブランドイメージが向上しユーザーから信頼を得られ、長期的なマーケティング効果を発揮します。SEOによるマーケティングは、長期的な集客効果が見込めるといったメリットがありますが、即効性はあまり期待できません。たとえば、リスティング広告は費用次第ですぐに検索結果に上位表示されるようになるため、集客効果がすぐに必要な場合にSEOよりもマーケティングとして適切となります。そのため、商品やサービスの目的に合わせてSEOと広告を使い分けることが求められます。
SNSマーケティングを通じてサイテーションを獲得することは、ブランド認知度やアクセス数が高まりSEOにも貢献します。とくに、地域顧客を対象としたローカルSEOやMEO(Map Engine Optimization)対策では、サイテーションが及ぼす視認性を高める効果が重要となってきます。このようにSEOはほかのマーケティングと併用することで、弱点を補ったり相乗効果をもたらしたりすることができます。SEOマーケティングでは1度作成したコンテンツで上位表示を得られれば、長期的な効果が見込めますが、検索エンジンのアルゴリズムアップデートやユーザーの行動変化には注意が必要です。SEOマーケティングの効果を継続させるためには、アクセス解析を用いてサイトの順位やクリック率などを定期的に確認したり、キーワードの検索ボリュームを調べてトレンドに敏感に反応したりすることが大切となります。
SEOはWebサイトの視認性を高めてコンバージョンを獲得するために必要不可欠な施策です。SEO対策として作成したコンテンツは資産となり、またSEO分析によって得られるデータはさらなるサービス・商品開発に役立てられます。結果としてSEOはトラフィックの向上だけでなく、ビジネス成長に影響を与える重要なマーケティング要素であるといえます。