LP(らんでぃんぐぺーじ)

LPとはLanding Page(ランディングページ)の略で、「Landing」は日本語で着地や着陸を意味し、サイトに着地をするというイメージからランディングページと呼ばれています。LPは狭義と広義の2つの意味を持ち、それぞれページの考え方は異なります。狭義のLPは、SNSやWeb広告などからアクセスした際に表示される縦長にライティングされたページを指します。一方、広義のLPはユーザーが最初にアクセスしたページを指すため、ユーザーによってLPは異なることになります。たとえば、検索結果から選択したページが企業の「会社情報」の場合、広義の意味では「会社情報」がLPとなります。なお、アクセス解析ツールのGoogle Analytics4にあるLPは、広義の意味を指しています。
WebマーケティングにおけるLPは、狭義の意味である縦長のページを指します。LPを構成する要素は主に「ファーストビュー」「ボディ」「クロージング」の3つがあり、それぞれライティングをするうえで役割が異なります。ファーストビューはユーザーが最初に目にする、ページ上部の場所で、ユーザーはまずファーストビューを見て有益な情報かを判断するため、LPで1番重要なエリアといえます。そのためライティングのほか、ユーザーの印象に残るデザインを考える必要があります。ボディは、ファーストビューの下部の場所に表示され、ユーザーの悩み、商品やサービスの説明、導入事例など細かい情報をライティングする要素です。ボディではユーザーが持つ悩みを解決するための情報や、商品・サービスを利用することのメリットを具体的にライティングすることが重要です。1番下はクロージングと呼ばれ、ユーザーに対して希望するアクションを促すための要素です。「問い合わせ」や「資料をダウンロード」などのCTAを配置し、商品やサービスの理解度が高まったユーザーが最後に行動に移せるよう促します。さらに、特典情報や電話番号も合わせてライティングしておくと、ユーザーは行動しやすくなるためコンバージョン獲得効果が高まります。
LPを制作する主なメリットは、商品やサービスのコンバージョン獲得率を向上できる点です。LPの多くはほかのページに移動できないようにライティングされています。そのためページ離脱率が低くなる傾向にあり、ユーザーのページ移動の負担を軽減しながら効果的にコンバージョン獲得を狙うことが可能です。ユーザーは、上から順番にスクロールして見ていくため、ユーザーに与える情報をコントロールできる点もメリットとしてあげられます。自社の理想とする順番通りにライティングすることで離脱を防ぎ、ユーザーの悩みにアプローチできる商品であるということをより確実に伝えられるようになります。ほかにも、LPは他ページへの誘導をする必要性が少ないことから、多くのスペースをライティングに活用できるメリットもあります。スペースを有効活用しながらデザイン性があるページを作り、ユーザーの目を引くことが大切です。
一方、LP制作にはコストがかかるというデメリットがあります。LP制作はWeb制作会社に依頼するのが多く、費用は制作会社によって変わります。コスト捻出が難しい場合、自社でLP制作ツールを使用し制作する方法もあります。LP制作ツールは、無料ではじめられるものもあるためコストをおさえられますが、その一方で、社内リソースを割かなければいけないデメリットもあります。長期的運用におけるコストの比較、社内リソースの状態なども含め制作方法を検討することが重要です。そのほか、LPはSEOでの集客がしづらいデメリットもあります。LPはライティングした文字をそのまま表示するのではなく、画像を用いることが多い特徴があります。検索エンジンは画像内の文字を読み取るのが苦手なため情報量が少ないと判断され、SEOの評価が得られないケースがあります。
SEO対策のほかにLPの効果を高めるためには、検索結果以外からの流入数を増やすことが重要です。アクセス数増加のためには、SNSやWeb広告、メールマガジンからLPへ誘導するための魅力的なライティングが必要です。そのほか、自社ホームページやオウンドメディアから誘導するようライティングする方法も有効です。これらはLPとは異なり、検索結果上位を狙うライティングが可能なため、そこから誘導することができればWeb広告を出す必要もなくコスト削減にもつながります。
LPの効果を最大化させるためにはライティング内容の検証と改善が必要です。この改善に向けた施策のことをLPO(Landing Page Optimization)と呼び、ヒートマップというツールの使用が有効です。ヒートマップではユーザーがLPのでどこをクリックをしたか、注視している部分はどこかといった情報を色で確認することが可能です。そのほか、ページがどこまでスクロールされているか、どこで離脱されているのかも確認できるため、LPの改善点を見つけるための分析に役立ちます。コンバージョン獲得率が向上することで自社の利益向上にもつながるため、効果的なLPの制作はマーケティング活動においても重要な要素になります。