ビッグキーワード（びっぐきーわーど）

ビッグキーワードとは、Web検索での月間検索回数が1番多い、ボリュームの高いキーワードのことを指します。ビッグキーワードは、単一のキーワードで表されることが多く、ユーザーの検索意図により多種多様になるため、競争率が高くSEOにおいては上位表示が非常に困難なキーワードとなります。SEO対策では、基本的にビッグキーワードを目指し、SEO上位表示を目指す流れになります。SEOを成功させたいと考えている人にとってビッグキーワードは大きな目標といえます。

 

SEOキーワードは「ビッグキーワード」「ミドルキーワード」「スモールキーワード」に分類されます。どこからがビッグキーワードに分類されるのか、定義については明確な基準が設けられていないため個人により認識には多少の違いがあります。一般的には、月間10,000回以上の検索回数、単一のキーワードをビッグキーワードとします。検索語数についても明確な基準はありませんが、月間10,000回以上ともなると複合キーワードで表されるものが多くなるため、単一のキーワードに限らないとされています。

 

SEO対策においてビッグキーワードで上位表示するためには、検索アルゴリズムを正しく理解しておくことが必要です。Googleのアルゴリズムは、基本的に「権威性や専門性が高いドメイン」が発信する「正しく良質なコンテンツ」を見て、さらにユーザーが「良い行動を行っている」サイトを評価する仕組みとなっています。これらの評価を数ヶ月かけて行いますので上位表示されるのに時間を要します。

 

大まかな指標の1つめは「ドメイン評価」として、権威性の高いサイトから、また自社サイトとのテーマ関連度の高いサイトから多くのリンクを受けている状態であることが望ましいとされています。権威性の高いサイトとは、多くのリンクを受けている、ドメインの年齢が高いなどといったサイトを指します。また、ドメインに限らずページ単体の評価も対象となります。2つめは「コンテンツ評価」として、正しくかつ新規性があり読者のニーズを満たしているコンテンツであること、サイト内に多くのコンテンツを抱えていることが望ましいとされています。とくに、正しい内容として最近では「生成AIの影響を受けない」ことも重要視されています。そして競合と比較してサイト内により多くのコンテンツを抱えていることがSEO対策におけるいちばん重要な評価項目となります。3つめは「ユーザー行動評価」です。Googleは、ユーザーが検索してたどり着いたページ内での直帰率の高さや、ページ内での回遊が長いなどの行動で評価します。たとえば、ページをリリースした後もユーザーが離脱しないようにユーザー行動がきちんと担保できているかどうかが重要なポイントとなります。これらの条件を総合的に満たしているものは、検索結果に上位表示されやすくなります。

 

Googleの評価基準を満たし、ビッグキーワードだけを意識してサイトをつくればSEO上位に表示されるかというと決してそうではありません。確かに、ビッグキーワードに近づけば近づくほど月間検索回数が多くなるので大きなトラフィックを集められ、それに伴い認知度も向上してブランディングにもつながるといったメリットは大きいですが、突然SEO上位に表示されることはありません。検索アルゴリズムも変動が激しく、検索結果は数年前と現在とでは同じキーワードでもまったく違ったものとなります。この変化は、SEOにおいて後発での参入がまだまだ可能ですが、長期的にみると不安定ということでもあります。ビッグキーワードで1位を維持できていても、数ヶ月後、数年後も1位かというと、そうではない可能性もあるのです。

 

ビッグキーワードで上位表示するためには、綿密なSEO戦略が必須になります。公開したばかりのサイトは、はじめからビッグキーワードで参入するのではなく、競争率の低いスモールキーワードで参入するのが賢明といえます。まず、SEO戦略においては検索意図の明確なスモールキーワードを網羅してサイト設計をします。スモールキーワードを網羅していくことで、キーワード同士が支え合う形となりサイト全体が強化されていきます。そして、ゆくゆくはトップページやカテゴリページで目標とするビッグキーワードでSEO上位を狙えるという構造になります。ユーザーの検索意図を網羅した記事であれば、サイト内の滞在時間が伸びてきます。そういった数値的なデータをGoogleが評価しユーザーも満足していれば、最終的にはSEO上位に上がってくるような記事やサイトに成長していきます。SEO対策では、ミドルキーワードやスモールキーワードがあって、はじめてビッグキーワードが活きる形となり、結果的に検索順位が上がるとされています。