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潜在顧客(せんざいこきゃく)

潜在顧客とは、自社の商品・サービスをまだ認知していない顧客のことをいいます。また潜在顧客は悩みや不安を抱えていながらも、具体的なニーズや課題に気づいていない状態です。似た言葉で顕在顧客がありますが、顕在顧客は自社の商品・サービスは認知していないが、自身の悩みや不安から生じたニーズが明確で、ニーズを満たす商品・サービスがどのようなものか知っている状態です。商品やサービスについて興味・関心が強く、リサーチ、比較を行っています。自社の商品・サービスを認知させ、選択肢に入れてもらうことで購入や利用につながる可能性が高いです。見込み顧客は、自身のニーズを満たす商品・サービスとして、自社の商品・サービスを認識している場合を指します。他社との比較やメリットを具体的に提示していくことで商品・サービスの購入、利用を促すことができます。
 
たとえば、クリニック専門の自動精算機メーカーにとって、受付スタッフの残業の多さに悩みながらも、原因がどこにあるのか認識できていないクリニック経営者が潜在顧客です。対して顕在顧客は、残業の原因のひとつとして、会計締め作業に時間がかかっていることを認識し、効率化のためにクリニックに自動精算機の導入を検討しています。しかし具体的なメーカーは決まっておらず、ネットで「クリニック 自動精算機」と検索をかけて情報を集めている段階です。見込み顧客は具体的なメーカーをいくつか候補に上げており、メーカーへ資料請求をしています。
 
潜在顧客は、自社のマーケティングを成功させるために、非常に重要な顧客層です。潜在顧客は、顕在顧客、見込み顧客の数十倍の数があるとされています。潜在顧客が抱える悩みや不安からニーズを明確化し、自社の商品・サービスと結び付けるマーケティングを行うことで、自社の商品・サービスの購入や利用につなげることができます。潜在顧客は、自社の商品・サービスを知らず、自社となんの接点も持ちません。
市場調査を行い、潜在顧客を見つけ出す作業を行います。
 
潜在顧客を見つけ出すために有効なのは、STP分析とペルソナ設定です。STP分析とは商品やサービスを販売したいターゲットを明らかにして、より精度の高いマーケティング戦略を施すための手法です。セグメンテーション(細分化)、ターゲティング(目標設定)、ポジショニング(位置づけ)の頭文字を取ってSTPといいます。STP分析を行い、どのようなターゲット層が潜在顧客となるのかを見極めます。第一段階で行うのは、自社の市場にいる顧客を性別、年代、職業、地域、所得層、購入行動など、さまざまな視点でセグメンテーション(細分化)する作業です。次に、セグメントしたなかからどの顧客層にアプローチするか決定(目標設定)します。最後にターゲットとして定めた潜在顧客に好まれるように、自社の商品・サービスを差別化し、ポジショニング(位置づけ)していきます。
 
STP分析の次に行うのが、潜在顧客のペルソナ設定です。ペルソナ設定とは潜在顧客になる可能性のあるひとりの架空の人物を設定することです。その人の年齢、性別、居住地、仕事、趣味、家族構成等を細かく設定し、潜在顧客のニーズや悩みを具体的に想像するのに役立ちます。STP分析とペルソナ設定によって自社の潜在顧客を設定することができたら、その潜在顧客に対して適切なアプローチを試みます。
 
適切なアプローチ方法を検討する際に有効なのが「カスタマージャーニーマップの作成」です。カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品・サービスの認知、購入、リピート、他者へおすすめするまでの間にどのような行動を取り、どのような感情を抱いたか、それぞれの過程でどのように自社と接触するか(タッチポイント)を想定し、図解化したものです。カスタマージャーニーマップをもとに、潜在顧客へどのような媒体(Webメディア、Web広告、SNS、セミナー、展示会等)を通してアプローチするかを検討します。
 
潜在顧客へのアプローチ手法はさまざまですが、代表的な手法はインバウンドマーケティングとアウトバンドマーケティングの2つです。インバウンドマーケティングとは顧客に対して価値のあるコンテンツを提供し、自発的に自社の商品・サービスに興味・関心を抱いてもらうマーケティング手法です。近年のインターネット環境やデバイスの普及によって、顧客が商品・サービスに対して事前に情報を集めるのが当たり前になりました。情報収集の段階で、潜在顧客が求めている情報を的確に提供し、双方向のコミュニケーションを行っていきます。そうすることで潜在顧客が自社に対する信頼感を抱き、商品・サービスの購入や利用につながります。
 
インバウンドマーケティングに有効な手法は、オウンドメディア、SNS、セミナー、ホワイトペーパーなどです。これらのコンテンツを潜在顧客に届けることで、自社の商品・サービスが顧客の悩みや問題解決に有効であると気づかせ、顕在顧客へとつなげるポイントとなります。コンテンツを作成する手間と時間はかかりますが、比較的低コストで行え、継続的な効果を得られる点がメリットです。対して、アウトバウンドマーケティングとは、顧客に対して積極的に自社の商品・サービスをアピールしていくマーケティング手法となります。リスティリング広告などのWeb広告、展示会、テレアポ、DM(ダイレクトメッセージ)、プレスリリースなどが代表的です。アウトバウンドマーケティングは短期集中的に行い、一定の予算をかけて実施することで効果を発揮します。アウトバウンドマーケティングのデメリットは一時的な効果しか見込めない、インバウンドマーケティングよりも費用がかかる点です。一方で予算が立てやすく、多くの潜在顧客にアプローチでき、顕在顧客となりうる層を一気に獲得できる点がメリットと考えられます。インバウンドマーケティング、アウトバウンドマーケティング、どちらの手法を取るにしても、潜在顧客が何に対して悩みを抱えているのか、どのようなニーズがあるのかを深掘りする必要があります。1人ひとりに合ったアプローチ方法とタイミングを見極めることが必要です。
 
潜在顧客へのアプローチを繰り返していくなかで、実施したマーケティング施策が正しく効果を発揮しているか効果測定をすることも大切です。目標設定、検証、分析、改善を小さく回していくことで、潜在顧客を顕在顧客、見込み顧客へと育てていき、自社の商品・サービスの売り上げ拡大を図ります。
 

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