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Web用語辞典

サジェスト(さじぇすと)

サジェストとは、検索エンジン等で検索をする際に入力された文字から予測されるキーワードを自動的に表示してくれる機能です。サジェスト機能によって、ユーザーはより迅速に、得ようとする情報にたどりつきます。サジェストは、英語のsuggest(提案する)という言葉が語源になっています。サジェストは、ユーザーの検索履歴やユーザーの位置情報、キーワードのトレンド、月間検索の量などの情報から、そのユーザーが求めていると予測されるキーワードを複数の候補として提案する仕組みです。たとえば、東京駅にいてラーメンを食べたくなった場合、検索バーに『ラーメン』と入力すると自動的に東京駅周辺のラーメン屋が表示されます。『東京駅』と入力しなくても、その人の位置情報から判断した東京駅の周辺のラーメン屋が表示される仕組みです。サジェスト機能は、多くの人に検索されている人気のラーメン屋や評価が高いラーメン屋を上位に表示させます。
 
サジェストは、検索履歴のデータを蓄積していくため、使えば使うほど精度が向上します。過去に何度も検索したキーワードを優先的に提案してくれます。多くの人が検索した内容などから情報を提案するため、ユーザーが求めているものは何かを探しやすくなりコンテンツなどの作成にも役立ちます。たとえば、古墳をサジェスト機能で検索すると、『古墳時代』『地域』『前方後円墳』などキーワードとキーワードを関連したものとして表示してくれます。検索した人と同じようなユーザーが何の情報を求めているかを推測し提案してくれるため、欲しい情報の候補を多く得ることができます。
 
サジェストは、入力した文字の一部からキーワードを予測し候補をあげるため、ユーザーはキーワード全文の入力の手間が省けます。ユーザーが誤ったキーワードを入力したとしても、サジェスト側が修正して検索や提案をするため、正確な情報にアクセスしやすくなります。サジェストと似ている機能として関連キーワードがあります。関連キーワードは、特定のキーワードに関連したり連想される別のキーワードを、Web上から探して提案してくれる機能です。サジェストは特定のキーワードを含む別のキーワードの候補であるのに対し、関連キーワードは特定のキーワードは含まない全く別のキーワードの候補になります。関連キーワードが辞書的な情報だとしたら、サジェストは日々変化するユーザーのニーズに対応したオーダーメイドの辞書のようなものといえます。
 
サジェストのデメリットは、個人の情報に特化した提案になるため、ユーザーの求める情報のみに偏りがちになることです。そのユーザーにとって全く新しい情報やユーザーが求める内容とは正反対の趣向の情報にはアクセスしにくくなります。たとえば、東京駅から北海道に出発する人がラーメンと検索した場合、位置情報から東京駅周辺のラーメン屋しか表示されません。北海道のラーメン屋を検索したい場合、『ラーメン屋 北海道』と検索する必要があります。今いる位置情報とは全く関係ない情報をあえて入力する手間が発生します。サジェストは検索履歴のデータ等を蓄積し、ユーザーがより検索しやすく特化していく一方、キーワード提案の判断基準が個人の検索履歴や位置情報であるため、個人情報が常に収集されています。万が一その情報が流出した場合、個人が特定されやすくなるリスクがあります。サジェストは、多くのユーザーが検索している情報を収集し、キーワードを提案する機能のため、マイナス要素も提案されてしまうことがあります。
 
たとえば、ある企業が不祥事を起こし、その不祥事について多くの人が検索をしている場合、企業名と不祥事やマイナスワードを一緒に提案してくることもあります。企業にとってはイメージダウンにつながり、不利益となります。こういった場合には、検索サイトの運営側に特定のサジェストを提案しないように求めることができますが、その情報がプラスかマイナスかはサジェスト機能自体に判断することはできません。人間が気づいて修正する必要があります。サジェストは、キーワードの提案機能であるため、文脈から判断したキーワードを提案することは苦手です。関連するグループや属性に属さないキーワードもしくは文章に関連したキーワードの提案は難しくなります。雰囲気、空気などキーワードとして言語化されていないものを検索するには向いていないといえます。
 
サジェストを活用した例としては、先にあげた検索エンジンのほかに、オンラインショッピングサイトの検索バー、SNSのハッシュタグ、最新コンテンツへのアップデートなどがあげられます。ECサイトでは、サジェストによってユーザーが求める商品と関連する商品の提案をすることで販売促進が期待できます。SNSのハッシュタグ検索機能では、サジェストにより、人気のあるハッシュタグや関連するキーワードが表示されます。ユーザーはトレンドに合わせた情報発信や検索がしやすくなります。サジェストでは、先に述べた通りキーワードを入力することにより、どのようなキーワードが検索されているかを関連付けた上で提案します。これにより、最新のユーザー動向を知ることができたり、どのようなサービスが求められているかを参考できるため、常にサービスやコンテンツのアップデートが期待できます。
 

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